体外受精は、卵管性不妊症、男性不妊症、免疫性不妊症、子宮内膜症、原因不明不妊症などの方に行います。また、顕微授精は、重度の男性因子不妊症や体外受精を行ってもなかなか受精されない方などに行います。また、本治療法は、結婚している夫婦間でしか認められておりません。
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当院にて体外受精/顕微授精をご希望の方は治療の前にIVF説明の動画をご覧いただいております。
(対面の説明も行っております)
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体外受精を受ける1ヶ月前に来院し、ナサニールもしくはスプレキュア(ブセレキュア)の処方を受けます。この薬は下垂体からのホルモンの自然放出を抑制するものです。体外受精を行う前周期の高温7日目(long法)、または体外受精周期の月経初日(short法)から使用し、hCG注射日まで1日2回片方の鼻腔(スプレキュアの場合は1日3回両方の鼻腔)に噴霧します。1回の採卵で多数の成熟した卵子を採取し、妊娠率を上げるために、排卵がある人でも排卵誘発剤を使用します。月経3~5日目より、卵胞刺激ホルモン(FSH あるいはhMG製剤)を連日注射します。その後、超音波検査および血中ホルモン検査で、子宮内膜と卵胞発育状態のモニターを行って、十分な発育を確認した後、採卵日を決定します。採卵日が決定されれば、その前々日の午後9時30分頃に排卵を促進する胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)を注射します。
hCG注射後30~36時間後に採卵します。採卵日は朝食を取らずに、午前9時に来院され、麻酔を行った後、超音波ガイド下に、腟より採卵します。麻酔が覚めるまで、院内でお休みいただきます。通常、午後1時ごろには退院できますが、麻酔の覚めの悪い場合や痛み出血などのある場合は、そのまま経過観察していただくこともあります。
ご主人は、採卵3日前から禁欲をお願いします。採卵当日に自宅で採取し、持参してください。(来院して採取でもかまいません)
採卵日当日の午後に小さな容器の中で卵子と精子を一緒にして、受精させます。顕微授精の場合は小さな針を使用して精子を卵細胞内に注入して授精させます。受精卵は子宮内への移植に適した2~5日間培養します。アシスティド・ハッチングおよび胚盤胞移植をご希望の方は、あらかじめ申し出ておいてください。
卵が受精したら(胚)、受精2~5日後に、細い管を用いて胚を子宮内へ移植します。多胎妊娠をできるだけ避けるため、移植する胚は2個までを限度とします。
体外受精で多くの良い受精卵ができた場合、胚移植をしない余剰卵のうちで良好なものを凍結保存し、その後の別の周期に融解して胚移植を行うことがあります。また、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)発生の危険がある方の胚をその周期では移植せずに、凍結保存し、次周期で卵巣の状態の良いときに移植し、OHSS発生の予防をすることもあります。
子宮内環境を良くして妊娠しやすいように、ホルモン注射やホルモン剤の内服をします。
胚移植後10日目以降に尿による妊娠反応を行います。
※2025.2.1時点
体外受精関連の保険3割負担料金の例(新鮮精子、胚盤胞培養の場合)
(このほか、薬・注射料、検査料、麻酔料などが別途かかります)
(また、アシステッドハッチング加算やヒアルロン酸培養液加算がかかることもあります)
*先進医療A「タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養」の 料金¥11,000が別途かかります
*なお、限度額認定証は、採卵前日までに窓口にご提出ください
[体外受精ー胚移植]
採卵術 | 採卵 個数加算 | 体外受精管理料 (+新鮮精子加算) | 受精卵・胚 培養管理料 | 胚盤胞加算 | 新鮮胚移植 (A) | 胚凍結保存 管理料 (B) | 凍結・融解 胚移植 (B) | (A)新鮮胚移植 合計 | (B)凍結・融解胚移植 合計 | |
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1個 | ¥9,600 | ¥7,200 | ¥12,600 | ¥13,500 | ¥4,500 | ¥22,500 | ¥15,000 | ¥36,000 | ¥69,900 | ¥98,400 |
2~5個 | ¥9,600 | ¥10,800 | ¥12,600 | ¥18,000 | ¥6,000 | ¥22,500 | ¥21,000 | ¥36,000 | ¥79,500 | ¥114,000 |
6~9個 | ¥9,600 | ¥16,500 | ¥12,600 | ¥25,200 | ¥7,500 | ¥22,500 | ¥30,600 | ¥36,000 | ¥93,900 | ¥138,000 |
10個以上 | ¥9,600 | ¥21,600 | ¥12,600 | ¥31,500 | ¥9,000 | ¥22,500 | ¥39,000 | ¥36,000 | ¥106,800 | ¥159,300 |
[顕微授精ー胚移植]
採卵術 | 採卵 個数加算 | 顕微授精管理料 (+新鮮精子加算) | 受精卵・胚 培養管理料 | 胚盤胞加算 | 新鮮胚移植 (A) | 胚凍結保存 管理料 (B) | 凍結・融解 胚移植 (B) | (A)新鮮胚移植 合計 | (B)凍結・融解胚移植 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1個 | ¥9,600 | ¥7,200 | ¥14,400 | ¥13,500 | ¥4,500 | ¥22,500 | ¥15,000 | ¥36,000 | ¥71,700 | ¥100,200 |
2~5個 | ¥9,600 | ¥10,800 | ¥20,400 | ¥18,000 | ¥6,000 | ¥22,500 | ¥21,000 | ¥36,000 | ¥87,300 | ¥121,800 |
6~9個 | ¥9,600 | ¥16,500 | ¥30,000 | ¥25,200 | ¥7,500 | ¥22,500 | ¥30,600 | ¥36,000 | ¥111,300 | ¥155,400 |
10個以上 | ¥9,600 | ¥21,600 | ¥38,400 | ¥31,500 | ¥9,000 | ¥22,500 | ¥39,000 | ¥36,000 | ¥132,600 | ¥185,100 |
(凍結精子を使用する場合は、新鮮精子加算¥3,000でなく、精子凍結料:保険は¥3,000、自費は税込¥11,000が別途必要となります)
体外受精関連の保険3割負担料金2024年6月1日改定
1.排卵抑制剤
GnRHa(ナサニール) | ¥1,640(×1~2本) |
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アンタゴニスト(ガニレスト) | ¥2,670(×1~5回) |
黄体ホルモン(デュファストン) | ¥240(10日分で) |
2.排卵誘発剤(FSH製剤、hMG製剤、内服薬)
ゴナールエフペン | 900単位 ¥9,000 | 450単位 ¥4,890 |
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フォリルモンP | 150単位 ¥730 | 75単位 ¥440 |
HMG「F」 | 150単位 ¥530 | 75単位 ¥460 |
クロミッド錠(1日2錠、5日分) | ¥280 |
3.排卵誘発剤(hCG製剤)
オビドレル | ¥870 |
---|
4.検査料
抗ミュラー管ホルモン(AMH) | ¥1,800 |
---|---|
採卵開始前(感染症検査など) | ¥860 |
採卵決定時(ホルモン検査など) | ¥990 |
5.凍結融解胚移植関連(自然周期)
尿LHチェック | ¥220 |
---|---|
hCG注射(HCG5000単位「F」) | ¥810 |
プロゲステロン測定(排卵確認) | ¥430 |
6.凍結融解胚移植関連(ホルモン補充周期)
エストラーナテープ(1枚) | ¥20 |
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ウトロゲスタン膣用カプセル(1個) | ¥110 |
※上記金額のほか、それぞれ処方料(約¥160)、注射料(約¥80)、採血料(約¥120)、検査判断料(~約¥810)、管理料(~約¥4,590)などもご負担いただきます
限度額適用認定証をご利用の方へ
≪対象≫
体外受精(顕微授精)を行うにあたっての薬、注射、検査等を含む保険診療分
マイナンバーの健康保険証をご利用の方
≪申請方法≫
申請用紙等はございません。
≪当院にて≫
当院窓口にあるカードリーダにて受付していただきますと、自動的に限度額情報が当院へ提供されます。
患者様が個別にしていただく作業はございません。
従来の保険証をご利用の方
≪申請方法≫
申請用紙、その他必要書類を保険者(保険証の発行元)に提出して下さい。
※必要書類、申請方法は保険者により異なりますので、
ご自身が加入されている保険者に、直接お問い合わせください。
※申請から発行までは1週間程お時間がかかる場合がございます。
早めの申請をお願い致します。
≪当院にて≫
限度額適用認定証が発行されましたら、当院窓口へご提出ください。
当院での1か月の支払金額が自己負担限度額までとなります。
※採卵術、または胚移植術の前日までに提出をお願い致します。
※期日までに提出頂けなかった場合、3割負担でのお支払いとなります。
自己負担限度額を超えた部分について、窓口での返金は致しませんので
ご自身で医療費の償還払い請求の手続きを行って頂くこととなります。
償還払い請求の手続きには2~3ヵ月の期間を要する場合がございます。
保険適応にならない方は、以下の自費料金で診療いたします
体外受精関連の料金(1)
1.体外受精
体外受精 | ¥154,000+培養料(+麻酔料) | ||||
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内訳 | 採卵: | ¥77,000 | 培養料 | 1~9個: | ¥5,500 |
受精: | ¥77,000 | 10~19個: | ¥11,000 | ||
(2回目以降、採卵+受精¥110,000) | 20個以上: | ¥16,500 |
2.顕微授精
顕微授精 | ¥209,000+培養料(+麻酔料) | ||||
---|---|---|---|---|---|
内訳 | 採卵: | ¥77,000 | 培養料 | 1~9個: | ¥5,500 |
受精: | ¥132,000 | 10~19個: | ¥11,000 | ||
(2回目以降、採卵+受精¥110,000) | 20個以上: | ¥16,500 |
3.胚凍結
凍結料 | ¥33,000(1年間の保管料込)+材料費 |
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4.胚移植
新鮮胚移植料 | ¥66,000 |
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凍結胚移植料 | ¥77,000 |
5.凍結胚保管料(更新時)
凍結胚保管料(更新時) | ¥33,000(1年間) |
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6.精子凍結料
精子凍結料 | ¥11,000 |
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7.凍結精子保管料
凍結精子保管料 | ¥7,700(1年間) |
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体外受精関連の料金(2)
1.排卵抑制剤
GnRHa(ブセレリン) | ¥5,280 |
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アンタゴニスト(レルミナ) | ¥990(×1~5個) |
デュファストン(30錠) | ¥990 |
2.排卵誘発剤(FSH製剤、hMG製剤)
ゴナールエフペン | 900単位 ¥33,000 | 450単位 ¥27,060 |
---|---|---|
フォリルモンP | 300単位 ¥5,720 | 225単位 ¥4,620 |
150単位 ¥2,970 | 75単位 ¥1,980 | |
HMG「F」 | 300単位 ¥4,180 | 225単位 ¥3,960 |
150単位 ¥2,310 | 75単位 ¥1,980 |
3.排卵誘発剤(内服薬)
クロミッド(1錠) | ¥110 |
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レトロゾール(5錠) | ¥440 |
4.排卵誘発剤(hCG製剤)
オビドレル | ¥3,520 |
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5.検査料
抗ミュラー管ホルモン(AMH) | ¥8,690 |
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採卵開始前(感染症検査など) | ¥4,730~¥5,170 |
採卵決定時(ホルモン検査など) | ¥7,040 |
妊娠判定(血液) | ¥3,520 |
妊娠判定(尿) | ¥2,200 |
6.凍結融解胚移植関連(自然周期)
尿LHチェック | ¥1,210 |
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hCG注射 | ¥2,640~¥3,300 |
プロゲステロン測定(排卵確認) | ¥3,630 |
7.凍結融解胚移植関連(ホルモン補充周期)
エストラーナテープ(1枚) | ¥110 |
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ウトロゲスタン膣用カプセル(1個) | ¥440 |
*1周期あたり(妊娠判定まで) | 計 ¥25,000くらい |
*1周期あたり(妊娠後) | 計 ¥60,000くらい |
PGT-A, SR(生検) 胚1個につき | ¥55,000 |
PGT-A, SR(解析) 胚1個につき | ¥55,000 |
※総額表示義務にもとづき、料金はすべて消費税込の金額です。